- 森山
- 皆さん共働きのご夫婦ですが、家事の分担などはどうされていますか?
- 飯坂
- 我が家では、家事は基本的に5:5です。通常時期ですと、私が朝晩の食事を作って、子供の保育園の送り迎えを担当しています。繁忙期にはアフリカビジネスを担当していることもあり、時差の関係で夜中に現地とWEB会議を行うこともあります。
- 森山
- 濵口さんはいかがですか?
- 濵口
- 我が家の場合、私は3人目が生まれてからようやく父親らしいことをしているというか。朝食を作って出社し、繁忙期でなければだいたい19時頃には仕事を終わらせて、20時には帰宅。3人の子供をお風呂に入れた後、体を拭いて寝かせるまでが大変なので、そこまでには帰れるようにと心掛けています。
- 森山
- 小黒さんも在宅でフルタイムですよね。
- 小黒
- 朝は夫と息子を見送った後、すぐに8時から業務を開始して、17時半に保育園へお迎えに行くという感じです。もちろんお迎えに行けない時もあるので、その際は夫にお願いするなど、柔軟に対応しています。
- 森山
- 飯坂さんは、先ほど海外出張もあるとお話しされていましたが、その間子育てはどうしているんですか?
- 飯坂
- 海外出張期間中は、妻が一人で対応してくれています。一方で、妻が海外出張で2週間不在の時もあり、その時は僕が一人で子供たちの面倒を見ていました。事前にお互いに調整・準備をして対応しています。
- 森山
- それはすごいですね。奥様がいない時は、食事などはどう対応されたんですか?
- 飯坂
- 全部私が作りました。離乳食も作れますよ(笑)。ただ、そういう時は、どうしても時間的な制約があるので、仕事面でも融通を利かせてもらっています。フレックスを利用したり、家でできることは家に持ち帰って、という形で対応させてもらっていました。
- 森山
- プライベートと仕事の両立で意識されていることはありますか?
- 飯坂
- 一番は、時間と精神的に余裕を持つことです。洗濯や料理など、家事はスピード重視。仕事面でいえば、日ごろから上司や同僚の理解を取り付けておくことが大事だと思っています。仕事も家事も常に120%というのは不可能なので、周囲にお願いするところと自分で頑張らないといけないところを、メリハリつけながらやっていくようにしています。
- 小黒
- 奥様も海外出張に行かれるとのこと、バリバリ働かれていますよね。
- 飯坂
- 妻の業務は月末月初が繁忙期になるので、その期間はなるべく家庭中心とし、その代わり月中は自分の業務量を増やして、出張などある場合はここに入れてもらうという感じに、常に奥さんと相談して仕事の波をつくるようにしています。職場でも同様に、しっかり業務報告などのコミュニケーションを取って、理解を得られるよう努めています。もちろん、仕事で成果を出すということが前提ですが。
- 小黒
- 本当にコミュニケーションと成果というところに尽きますよね。
- 飯坂
- 豊田通商は、すごく子育て支援制度が充実しているし、周囲もサポーティブな環境ですけど、そこに甘えて権利だけ主張するのは、会社のためにも、自らのキャリアのためにもなりませんからね。
- 濵口
- やっぱり自分次第ですよね。「この期間は子育てに軸足を置く」と決めたとしても、仕事面でも自分に求められている役割を理解し、アウトプットしていかないと。どのような人生にしていきたいか、自らがどのようなキャリアをつくっていきたいかという意思を持っていないといけないなと思います。
- 森山
- 濵口さんのおっしゃる通り、自分のキャリアは自身で考えてつくっていくことが大切ですよね。また、自分なりにきちんと考えたことをやらせてもらえる環境があるということも、豊田通商の良さだと思います。一方で、飯坂さんにもお話しいただいたように、ただ権利だけを主張するのではなく、周囲の理解を得るための働きかけや仕事上でも質の高いアウトプットを出すことも必要ですよね。濵口さんは、低炭素社会への貢献という豊田通商の大きなミッションを担われていると思うのですが、家庭との両立というところではいかがでしょうか?
- 濵口
- 年次も上がってきましたし、期待されている役割は大きいと感じています。ただ、同様に家から期待されている役割もあって、自分の人生における仕事・夢・家庭のバランスを大切にできるよう、よくパートナー(妻)と会話しています。といっても一方的に怒られることが多くて…(笑)。よく妻から、父としてのバリューを意識したことはありますか?ということを言われるんです。
- 森山
- 父としてのバリューというのは?
- 濵口
- はい。小さい子供たちのこの時期は今しかないし、成長著しいこの時期に、父として関わる時間がないというのはどうなの?と。父として何をしてあげられるのかを常に問われるんです。やはり、商社パーソンであると同時に3児の父でもありますし、どちらが代替可能かといえば、父濵口よりも商社パーソン濵口だと思うので、それを意識して働いています。今、我が家は、子育てに加えて、長女(小学校)と長男(幼稚園)の受験や、会社を経営している妻のサポート、さらにはMBA取得のために大学院へも通っているので大変です(笑)。
- 飯坂
- すごい!時間がいくらあっても足りないですね。MBAはどれぐらい勉強されているんですか?
- 濵口
- 1カ月に4日間、週末に授業があるので、授業のある週は一日3時間程勉強しています。両立のために意識していることは、一言で言うと、「お願いできることはお願いする、僕がやらなきゃいけないことをやる」という感じです。
- 飯坂
- 本当にそうですよね。言われることを全て対応していたらパンクしてしまうので、きちんとこちらの意思を伝えることが大事ですよね。
- 濵口
- 特に現在、私自身中堅としてチームを俯瞰しながら役割分担し、個々が最大限のパフォーマンスを発揮して最高の成果をあげていくためにも、若手とも積極的にコミュニケーションを図るようにしています。
- 飯坂
- 仕事も家庭も一緒ですよね。ちゃんと役割に合わせたバリューを出していかないといけないですね。
- 濵口
- 本当におっしゃる通りです。小黒さんはいかがですか?
- 小黒
- 基本的にはお二人と一緒なのですが、いつも心掛けていることは、納期に余裕を持ったスケジューリングを行うことと、納期から逆算してタスクを最小単位に細分化し管理すること。そして、業務量や負荷をできるだけ均一になるように、優先順位を付けながら着手するタスクの順序を考慮することの3つです。後は、メールが来たら当日中に返信をする、自分一人で処理や結論が出せないものはすぐ上司に相談して一人で抱えないなど、基本的な動作を徹底するようにしています。
- 森山
- 皆さんに共通しているのは、時間の管理とご家族や職場とのコミュニケーション、ということですね。
※所属部署及び内容は取材時のものです。