

2025年4月時点
「世界でも稀有な存在、それが豊田通商」
当社の歴史を振り返ると、トーメンとの合併・CFAOやユーラスエナジーの子会社化を通じて、成長し続けてきました。そして今、豊田通商は世界でも稀有な存在となっています。豊田通商は約130カ国に展開し、約7万の人が働いていますが、ここにマジョリティはいないのです。出自はもちろんのこと、国籍、ジェンダー、年齢など、全く異なる多種多様な約7万の人が集まり、使命やVisionなどの実現に向けて時空を旅しているのが、豊田通商と言え、私はよく“七色の大旅団”と表しています。
この七色の大旅団が向かうべき使命やVision、そしてその実現のために取り組んでいく事業。また、七色の大旅団において最も重要な「人」について、そのあり方や、一人ひとりが織りなす組織のあるべき姿などについて、これからお伝えしていければと思います。
「使命、そしてVision、
だからこそのサステナビリティ経営」
私たち豊田通商は「未来の子供たちに、より良い地球を届ける」をミッションに掲げるとともに、Global Visionとして、社会やお客さま、そして社員にとって唯一無二、かけがえのない存在「Be the Right ONE」となることを目指しています。また、豊田通商のDNAを、私たちの基盤となる大切なこころHumanity、歴史のなかで培い変わらず大切にする行動Gembality、これからの私たちが育んでいきたい志Beyondと表しています。Global Vision、DNAは私たち豊田通商において大切な軸となるものであるからこそ、これらをきちんとMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)として誰にも分かりやすい形に体系立てようと現在取り組んでいます。





「未来の子供たちに、より良い地球を届ける」、そこで重要なのは、世界共通の課題、特に気候変動問題と言えます。こうした中で我々は、「サステナビリティ=経営そのもの」と捉え、長期的な視野を持って持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化しています。「社会課題」はもちろんのこと、それを越えて「地球課題」に向き合いサステナビリティ経営を志すのは、「未来の子供たちに、より良い地球を届ける」、まさに、その使命を果たしていくためと言えます。
例えば、豊田通商グループは、「脱炭素社会移行に貢献」する取り組みとして、産業ライフサイクルの各段階において、サーキュラーエコノミー(循環型経済)を支える事業に携わっています。私たちは、こうした事業におけるノウハウを、例えば自動車の再資源化事業では1970年代から、再生可能エネルギー事業では1980年代から培うなど、カーボンニュートラル、サーキュラーエコノミーの一端を支えてきた一員であると自負しています。今後も、これまでに積み上げた実績をさらに拡大し、豊田通商グループ全体で、事業活動を通じた温室効果ガス(Greenhouse Gas(GHG))排出量を、2030年までに2019年比50%削減、2050年にはカーボンニュートラルにすることを目指しています。また、2030年までのカーボンニュートラルロードマップを公表し、5つの注力領域である「再生可能エネルギー・エネルギーマネジメント」、「バッテリー」、「水素・代替燃料」、「資源循環・3R(リビルト・リユース・リサイクル)」、そして、「エコノミー・オブ・ライフ」における事業を積極的に推進しています。当社自身の温室効果ガス(GHG)削減はもちろんのこと、サーキュラーエコノミー(循環型経済)に貢献する事業を推進し、世界をリードする「リーディング・サーキュラーエコノミー・プロバイダー」を目指しています。

「得意科目を次元上昇させ、
成長を目指す」
他の総合商社がコアとしている化石燃料や鉄鉱石などは正直、当社は苦手としています。ですが、そのような苦手科目はあるけれども、得意科目では日本一、世界トップクラスの力を発揮する「異能の総合商社」、それが豊田通商です。そのこれからを見据えたときに、得意科目を伸ばしていくことはもちろんですが、それをリニアに伸ばすのではなく、次元上昇させていきたいと考えています。
例えば、豊田通商の一番の得意科目といえば、モビリティ、自動車関連です。これを電動化におけるキーデバイスであるバッテリーなどとともに、半導体、ソフトウェアを活用してネクストモビリティへ次元上昇させていきたいと思います。エネルギーにおいても、再エネや水素とともに、バッテリーを使用したエネルギーマネジメントに取り組むことで、化石燃料で成り立っているエネルギーから未来エネルギーへ。生活分野においても、インドでの病院事業などヘルスケア領域を基盤に生活事業をエコノミー・オブ・ライフへ。また、地域においても、当然アフリカはアフリカで取り組まなければならないことはあるのですが、もっと広い視野、グローバルサウスへ。このように事業軸でも地域軸でも、次元を上昇させ、次世代型に変革し、豊田通商は成長を目指していきたいと考えています。

「躍動感ある生命体、
そのような組織でありたい」
冒頭でもお伝えしました通り、豊田通商は多種多様な人が集まった“七色の大旅団”と言えます。約7万の人の中にはアフリカ人が2万人、インド人が1万人いるなど、国籍もジェンダーも年齢も多様です。ダイバーシティパワー、この多様性を力にしていきたいと考えています。
そのために、組織の姿もコンクリートでできた固い構造物ではなく、躍動感ある生命体のようなものにしていきたいと思っています。さまざまな細胞が有機的に繋がり、手を成し、足を成し、人という一つの生命体が出来上がっているように、多様な一人ひとりが有機的に繋がり、躍動感ある生命体のような組織を目指しています。そのためには、さまざまなレイヤーにおいて国籍もジェンダーもミックスし、人種や民族、年齢などを超えて世界中の多様な「個」がお互いを尊重し合い、それぞれの考えや知恵を融合させていける環境を整えたい。そして、これからも、もっともっとダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)を推進していきたいと思います。

「一人ひとりが、
フォースを覚醒していってほしい」
豊田通商のDNAにおいてGembalityをお伝えしました。これは、現場に寄り添う、現実に向き合う、やりぬく、ということを表現したワードです。「作業着を着た商社パーソン」と称されるように、私たちが大切にしているのは、数字ではなく、現場、そして現地の人、ヒューマンと当事者として向き合っていくことに他なりません。現場ではさまざまなことが起こります。でも、だからこそ成長、覚醒できることがあると私は思っています。これを私は好きな映画、スター・ウォーズに模して、“フォースの覚醒”と表現しています。映画の中のキャラクターも現場の現実の格闘の中で覚醒していったように、会議室やオフィスでは覚醒しないと、私は自身の経験からも実感しています。
入社7年目までに海外勤務を経験する制度、駐在経験に加え、語学はもちろん、現地の文化・風土や商習慣も習熟するプログラム、海外語学研修生制度など、豊田通商は若いうちから多種多彩な現場での経験を提供することを約束します。そこで思う存分、皆さんには向き合い、格闘してほしい。出逢いがあって、別れがあり、苦難に直面して挫けそうになっても頑張って、現実の厳しさに晒されて、でも仲間が支えてくれて、そしてときに勝利があって、という経験を積み重ね、その中で当事者だからこそ感じられる喜びや悲しみや怒りを糧にして、スキルはもとより、心を大きく成長させ、フォースを覚醒していく、そのような手触りある人生を送っていきたいと思う皆さんと、私たちはともに進んでいきたいと思っています。

「これから入社する
皆さんに期待すること」
私たちは大旅団であり、動き、進み続ける存在です。現状に安住することなく、未来を見据え、挑み、歩みを止めることはありません。その中で、皆さんには自由に想像力を発揮してほしいと思っています。
AIなどテクノロジーが進化する中で、今後はいっそう人そのものが問われてくると思います。新しい人の可能性を拓き、これからの時代を生み出していくのは、これを読む皆さんに他なりません。テクノロジーやAIをツールにどのような世界を現場や現実の中で描いていけるか、皆さんのチャレンジを心から待っていますし、私も皆さんに最高の機会を提供できるよう努力し続けたいと思っています。

※内容は取材時のものです。