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2022年3月時点

当社の歴史を振り返ると、自動車を中心とした既存事業の拡大や、トーメンとの合併・CFAOのグループ会社化を機に、会社のステージを変え、成長し続けてきました。そして今、豊田通商は“次の新しいステージ”へ進むタイミングを迎えています。
 私たちを取り巻く事業環境は、コロナ禍で加速する社会・経済のあり方、サーキュラーエコノミー/カーボンニュートラルによる産業構造への影響などにより、スピード・規模の両面において劇的に変化しています。しかし、それは同時に、当社が新たなステージへ成長するためのチャンスであると考えています。ありたい未来の実現に向けて、お客様やサプライヤーの皆様をはじめ産業全体をリードしていく、そのような存在へと自らを磨き上げるとともに、“Be the Right ONE”として地域社会へ大きく貢献する新たな事業の創造を加速していきたいと考えています。
 当社が目指す“次の新しいステージ”でのありたい姿の1つが、「真のグローバル企業」になることです。「日本発商社」から「真のグローバル企業」となるためには、一人ひとりが変化に対応できる「強い個」となり、さらなるチームパワーを発揮しながら「強い組織」へ進化していかなくてはなりません。そのために私たちが推進していることの一つが、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)です。日本では女性活用ととられることが多いのですが、当社は、性別はもちろん、人種や民族、年齢などを超えて世界中の多様な「個」がお互いを尊重し合い、それぞれの考えや知恵を融合することで新たな商品やサービスに昇華し、成長を遂げていきたいと考えています。

2016年に豊田通商グループの今後の方向性を示すガイドラインとして、Global Visionを発表しました。当社はありたい姿として我々のステークホルダーにとって「唯一無二、かけがえのない最適な存在」となる「Be the Right ONE」を目指します。その実現に向けて、私たちは徹底的な顧客視点で、ステークホルダーの皆さまのニーズに応えられる存在でなくてはなりません。一人ひとりが自分自身の志(Greater Cause)は何かを考え抜き、個の力を最大限に発揮してチームの総合力で戦い、持続可能な社会の実現に取り組みます。それぞれの事業分野では、我々の原点である豊田通商グループウェイを具現化し、3つの「Toyotsu Core Values」として、「Genba-focus」・「Collective force」・「Innovator spirit」を発揮することで、このビジョンを実現していきます。

■ Global Visionありたい姿

これからの10年、豊田通商グループは となる事を追求し続け、実現を目指します

The Right ONE for you

ステークホルダーの現場ニーズに応え、
最適な安全・サービス/
品質・信頼を提供します

The Right ONE for us

一人ひとりの力の最大化に努め、
組織・地域・性別・国籍を超えて結束し、
総合力を発揮します

The Right ONE for future

我々の強みや知見を培い、
発揮することで、
持続可能な社会と未来を切り拓きます

Toyotsu Core Values

  • Genba-focus現場に立ち、付加価値を提供する力
  • Collective force個の力を結集した総合力
  • Innovator spirit我々「ならでは」を創り上げる力

グローバル社会を見渡せば、世界共通の課題、特に気候変動問題についての意識が急速に高まっています。こうした大きな潮流の中で我々は、「サステナビリティ=経営そのもの」と捉え、「人・社会・地球との共存共栄を図り、豊かな社会づくりに貢献する価値創造企業を目指す」という企業理念に基づき、長期的な視野を持って持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化しています。「社会課題解決」にとどまらないサステナビリティ経営を志すのは、我々が果たすべき役割は課題解決だけでなく、その先のより良い「豊かな社会づくり」への役割も担っていると思うからです。2018年には、SDGs(持続可能な開発目標)や、CSR・ESG(環境・社会・ガバナンス)に関するガイドラインなどから6項目の社会課題を抽出し、豊田通商グループが取り組むべきマテリアリティ(重要課題)に位置付けました。

■ 豊田通商グループのサステナビリティ重要課題(マテリアリティ)

豊田通商グループのCSRマテリアリティ(重要課題)

また、これまで形成された競争優位性と豊田通商らしさを強く発揮できる4つの重点分野を定め、成長戦略を推進しています。自動車ビジネスの知見とネットワークを生かした「ネクストモビリティ戦略」、既存ビジネスモデルを強化してグローバル展開を加速させるとともに、事業領域の拡大を図る「再生可能エネルギー戦略」、ライフサイクル過程で発生する多様な廃棄物の再利用を促進する「循環型静脈事業戦略」、そして、「アフリカ戦略」では150年以上の歴史があるアフリカ全土でのネットワークを生かしながら、現地でのプレゼンスNo.1を目指します。その結果、社会課題の解決と会社の成長を両立する4つのマテリアリティと、そこに連動する4つの重点分野がそれぞれリンクし、スピード感を持って推進しています。

「当社の戦略とビジョン」

豊田通商グループは、「脱炭素社会移行に貢献」する取り組みとして、産業ライフサイクルの各段階において、循環型経済(サーキュラーエコノミー)を支える事業に携わっています。私たちは、こうした事業におけるノウハウを、例えば自動車の再資源化事業では1970年代から、再生可能エネルギー事業では1980年代から培うなど、サーキュラーエコノミーの一端を支えてきた一員であると自負しています。これまでに積み上げた実績をさらに拡大し、今後の取り組みを加速すべく、2021年7月には、脱炭素社会移行への貢献に向けた具体的な定量目標を策定、宣言しました。グループ全体で、事業活動を通じた温室効果ガス(Greenhouse Gas(GHG))排出量を、2030年までに2019年比50%削減、2050年にはカーボンニュートラルにすることを目指します。また、11月には、2030年までのカーボンニュートラルロードマップを公表し、5つの注力領域である「再生可能エネルギー・エネルギーマネジメント」、「バッテリー」、「水素・代替燃料」、「資源循環・3R(リビルト・リユース・リサイクル)」、そして、「エコノミー・オブ・ライフ」における事業を積極的に推進しています。さらに、今年4月には、昨年発足した「カーボンニュートラル推進タスクフォース」を部として立ち上げ、全社活動を加速させていきます。当社自身の温室効果ガス(GHG)削減はもちろんのこと、サーキュラーエコノミー(循環型経済)に貢献する事業を推進し、世界をリードする「サーキュラー・エコノミー・プロバイダー」を目指します。そして、「未来の子供たちに より良い地球環境を届ける」という使命を果たしていきます。

「未来の子供たちへより良い地球環境を届けるために」

「未来の子供たちへより良い地球環境を届けるために」

「私たちが大切にしていかなければならないこと」

豊田通商の人材育成の考え方についてお話しします。冒頭でもお伝えしました通り、豊田通商は“次の新しいステージ”として「真のグローバル企業」になることを目指しています。そして、このありたい姿を実現するために、グローバルな視点で事業創造ができ、世界の市場で活躍できる経営人材の育成に注力しています。このような人材の育成においては、多様な経験を持つことが大事だと考え、さまざまな成長機会の提供や教育・研修を展開しています。例えば、社内最高峰の研修として、ビジネスに関して学ぶことはもちろん、リベラルアーツについても学んでいく「GALP※1」というプログラムを継続的に実施。国籍問わず、単体社員と国内外グループ会社社員が、約半年にわたる研修を通じて多文化の中でリーダーシップを磨いています。さらには、マネージャー層を対象とした「LDP※2」というプログラムでは、地域や国の課題解決をテーマに、将来のグループ経営を担うグローバルリーダーの育成に取り組んでいます。
 若手の育成においては、入社8年目までに海外勤務の経験をしてもらうことで、感性が豊かな若い時期に、異文化に触れ、多様な考え方に出会うきっかけを提供していきます。駐在経験に加え、「海外語学研修生制度」もあり、語学はもちろん、現地の文化・風土や商習慣も習熟するプログラムとなっています。グローバルな世界では、互いをリスペクトし、あらゆる国の人たちと同じ目線で深くコミュニケーションをとれる力が求められています。好奇心を持ち、さまざまな国の人たちとコラボレートすることで生じる化学反応や、新たな価値をクリエイトする経験を通して、多様性を身に付けてほしいと思っています。

※1 Global Advanced Leadership Programの略
※2 Leadership Development Programの略

豊田通商の特徴について、私から2つほど、お伝えできればと思います。1つ目は、「現場に強い商社パーソン」を目指していること。豊田通商は泥臭くビジネスを展開する企業です。現場に足を運び、時には工場で油にまみれるようなこともあります。そのような姿を「作業着を着た商社パーソン」と称することもありますが、私たちの原点は、自らが現場に出て、お客さまと共にビジネスを成長させていくこと。お金がお金を生むような売却を見据えた投資ではなく、現場に深く入り込み、現場で汗をかきながら事業を成長させる実業を行い、リターンを得ていく、そのような会社であると思っています。
 2つ目は、人を大切にし、チャレンジを後押しする風土・文化が根付いていることです。私自身、当社の5つの本部を経験しています。スペシャリストとして1つの分野を極めていくだけではなく、チャレンジをしたい人は、さまざまな経験を積みながら、プロとしての多様性を身に付けられる環境があります。

「今後、注力していくこと」

私たちは現状に安住することなく、未来の成功を見据え、挑んでいかなければなりません。変化しなければ衰退していくという意識、「健全な危機感」からの自己革新・変革力の必要性を社内により浸透させていきたいと思います。ビジネスモデルにはライフサイクルがあり、衰退しないものはありません。衰退する前に、プロアクティブに、常に未来の成功に向けて新しい価値提案をし続けることが必要です。「健全な危機感」を胸に抱きながら、新しいものにチャレンジし続ける、豊田通商はそのような社員が集う会社でありたいと思っています。
 豊田通商は減点主義ではなく加点主義、勉強の機会や伸びる機会を数多く与えられる企業であると思っています。人生はチャレンジの連続です。昨日、一歩踏み出せたか、今日、一歩踏み出せるか、自らに厳しく問いかけながら、失敗を恐れず、皆さんと一緒にチャレンジしたいと思います。

「これから入社する学生に期待すること」

※所属部署及び内容は取材時のものです。