女性社員 CAREER STORY女性社員 CAREER STORY

CAREER STORY 3 株式会社ユーラスエナジーホールディングス 出向地域創生推進部 田島麻理子 MARIKO TAJIMA 2009年入社 事業立ち上げ、海外事業取締役の挑戦を土台に、いま、地域創生のために。CAREER STORY 3 株式会社ユーラスエナジーホールディングス 出向地域創生推進部 田島麻理子 MARIKO TAJIMA 2009年入社 事業立ち上げ、海外事業取締役の挑戦を土台に、いま、地域創生のために。

2008 学生時代、就職活動 海外で日本人がビジネスをすることそこでチャレンジできる会社へ2008 学生時代、就職活動 海外で日本人がビジネスをすることそこでチャレンジできる会社へ

2008 学生時代、就職活動 海外で日本人がビジネスをすることそこでチャレンジできる会社へ

私は子供の頃、父の仕事の都合でドイツ、オーストリアに住む機会がありました。海外生活において日本の商品がたくさん並ぶのを目にする中、商品そのものに加えて、そんなふうに日本人が海外に商品を広げていることを、子どもながらに誇りに思っていたのを覚えています。その後、日本の高校を経て大学に入学し、ドイツ語圏で生活をしていた経験から語学をもっと伸ばそうとドイツ語を専攻。将来は海外で働くことを念頭に就職活動を展開する中、豊田通商に内定。商材や事業分野が多様な総合商社は、なにを担うか想像がつかない分、ワクワクすると感じたのが大きな理由です。さらに、商品力よりも、人が事業の中心になるビジネスを担いたいとも考えていました。組織のカルチャー、人財を起点にさまざま検討する中、豊田通商の社員の人柄の良さに惹かれ、入社を決めました。なお、私が就職活動をしていたころ、商社で働く女性の総合職が今よりも少なかったのですが、だからこそチャレンジしてみたいとの気持ちが強くありました。

CAREER STORY 3

2009 豊田通商入社、上海に3ヶ月間の長期出張 お客さまのためにとの思い、それによって築けた信頼関係2009 豊田通商入社、上海に3ヶ月間の長期出張 お客さまのためにとの思い、それによって築けた信頼関係

入社後は海外常備品部にて、トヨタ自動車の海外工場向けの常備品事業を担いました。工場に配置されている部品・用品を取り扱い、円滑な工場生産ライン稼働を支える事業です。当時はリーマンショックで多くのビジネスが打撃を受ける中、豊田通商として常備品を活用した安定収益構築が検討事項となっており、私はその戦略企画に携わりました。しかし、戦略を考えると言っても入社1年目。どうしても机上の空論のようになってしまうことが多くありました。これを打開するためにも現場経験を積みたいと考え、(株)豊通マシナリーへ出向。海外輸出業務の移管、海外営業を担いました。中国 江蘇省の常熱市にトヨタ自動車の新規工場建設プロジェクトが発足。これに伴い、3ヶ月間の長期出張を行い、営業・物流体制の立ち上げに取り組みました。実は当時、数カ月後には次の部署への異動が決まっていたのですが、「自分で立ち上げた経験をしたほうが田島さんの力になる。だから長期出張を任せたい」との上司の言葉もあり、送り出してもらいました。現地に同分野の駐在員はおらず、現地スタッフとともに、すべての裁量が自分にある中でビジネスに取り組むのは、まったく未知な環境。お客さまと直接やり取りしながらプロジェクトを進められた期間は非常に充実していました。
そんな中、現地調達担当のお客さまが困っている事案が発生します。お客さまが数千点に上る見積もりリストを整備しないと案件が進まない状況で、私はその業務をお客さまから引き受け、なんとかリストをつくりあげました。とにかく何か役に立ちたい、との思いから出た行動でした。ただひたすらに地道な作業でしたが、大いに喜んでくださり、信頼を得るきっかけになったと思っています。そのような日々を送る中、帰任に際して上司とお客さまのもとへ挨拶へ行きました。そのとき、お客さまに「田島さんを帰任させるということは豊田通商は受注を諦めたの?」と言ってもらえたのです。このような信頼関係を築けたことが心から嬉しかったのを覚えています。

2009 豊田通商入社、上海に3ヶ月間の長期出張 お客さまのためにとの思い、それによって築けた信頼関係2009 豊田通商入社、上海に3ヶ月間の長期出張 お客さまのためにとの思い、それによって築けた信頼関係

2013 プラント・プロジェクト部 水事業推進室 新天地は水事業の企画立ち上げ2013 プラント・プロジェクト部 水事業推進室 新天地は水事業の企画立ち上げ

次のステージは非自動車関連部門でと考えていた中、プラント・プロジェクト部 水事業推進室への配属となりました。新たな事業を立ち上げるフェーズであり、多様な事業の事業化検討を始めました。水事業は自動車や常備品とは専門性がまったく異なる分野で、用語を覚えるのにも一苦労。また、使用言語も英語が中心となり、語学の未熟さも痛感しました。しかし、わからないこと、できないことが多いということは、同時に自分に膨大な伸びしろがあることなのではと発想を変え、懸命に取り組みました。検討を進め、ケニアの海水淡水化事業、アメリカでのパイプリハビリテーション事業等を担当。ケニアでは水環境大臣や州知事との打ち合わせに出席し、国レベルのビジネスに携わるスケール感、多くの女性が活躍しプロジェクトを進行している姿に驚き、モチベーションにつながりました。これまでとは商材やお客さまが違うため、転職をしたような気持ちの毎日でしたが、国であろうと企業であろうと相手目線をもち、求められていることに愚直に応えていく、そうすれば自ずと結果はついてくることを事業推進を通して体感しました。また、事業開発を担う中で経営資源をどのように配分するか、収益構造をどのようにつくりだすかなど、より大きな視座のもと事業を考えられたのはこの時期における大きな学びであり、自分の糧になったと思っています。

2013 プラント・プロジェクト部 水事業推進室 新天地は水事業の企画立ち上げ2013 プラント・プロジェクト部 水事業推進室 新天地は水事業の企画立ち上げ
CAREER STORY 3

2015 産休・育休を取得、復帰 周囲のサポートに助けられいつも前向きな気持ちに2015 産休・育休を取得、復帰 周囲のサポートに助けられいつも前向きな気持ちに

2015年に約1年半の産休・育休を取得しました。出産を機に辞めるという考えはなく、育休中は働き続けるためにどうやって両立するか、を考えていました。時短勤務で復帰し、2017年に電力事業部 再生可能エネルギー開発グループにおいて水事業・再生可能エネルギー事業に取り組みました。この頃はまだまだ自分のスキルが足りず、短期間で挙げられる成果も少ない中、子育ての大変さも相まって、貢献できているか悩む時間もありました。そんなときに支えてくれたのが周囲のメンバーでした。子どもの病気でどうしても休まざるを得なくなった際も、翌日に出社すると「お子さん大丈夫だった?」との声を必ずかけてくださり、フォローをしてもらえたことは一度や二度ではありません。その度に休んで迷惑をかけてしまった、との気持ちがやわらぎ、私がいまできる最大限で貢献していこうと気持ちを切り替え、前向きに業務に臨むことができていました。

2015 産休・育休を取得、復帰 周囲のサポートに助けられいつも前向きな気持ちに2015 産休・育休を取得、復帰 周囲のサポートに助けられいつも前向きな気持ちに

2018 海外事業体の取締役に抜擢 驚きのオファー、でも絶対にやり遂げるという意志で2018 海外事業体の取締役に抜擢 驚きのオファー、でも絶対にやり遂げるという意志で

2018 海外事業体の取締役に抜擢 驚きのオファー、でも絶対にやり遂げるという意志で2018 海外事業体の取締役に抜擢 驚きのオファー、でも絶対にやり遂げるという意志で

2018年には海外における既存発電資産管理を担当。そんな中、担当先のパキスタンの火力発電事業体において、女性取締役の選出が必要となり、私に取締役就任のオファーがやってきたのです。突然の依頼だったので、話を聞いたときには私が取締役に、と衝撃が走りました。正直、これまで火力発電事業の経験もなく、パキスタンという自分にとってビジネスを経験したことのない国だったため、思わず笑ってしまうくらいのできごとだったのを覚えています。
でもチャレンジするからには形ばかりの取締役にはなりたくない、絶対にやり遂げたい、その意志のもとゼロから海外火力発電事業を必死に学び、現地とのコミュニケーション、事業管理に取り組みました。そして、四半期に1回はパキスタンを訪れ、取締役会に出席。取締役会において最初は最低限の発言しかできていませんでしたが、主担当として誰よりも事業に精通したいとの思いで取り組み、事業会社とも円滑な関係性を構築。その知見が評価されたこともあり、フィリピンの発電事業関連会社3社の取締役にも就任し、計4社を取締役として管轄しました。当時フィリピンには現地に電力事業の駐在員がいなかったため、最低でも月に一度は現地を訪れ、クリスマスパーティーにも日本人1人で参加するなど、コミュニケーションの土台となる関係構築に邁進していました。

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2022 海外事業売却交渉を担当 あらゆるリスクを減らし、事業売却を完遂2022 海外事業売却交渉を担当 あらゆるリスクを減らし、事業売却を完遂

2022年にはパキスタン発電事業体の事業売却を担当し、株式譲渡の交渉に臨みました。売却先との条件が折り合わない中、当社の法務、財務、経理、駐在員と協働し、総力対体制で交渉を進めました。当時、壁となったのは外貨送金のリスクでした。現地企業と送金に際する条件が折り合わない中、何度も対話を重ね、リスクを極限まで下げられるように、社内、社外の条件を随時調整しながら、お互いの着地点を見極めていくために取り組んでいました。その努力が実り、なんとか売却のめどが立つように。あらゆる可能性のシミュレーションや、入念な準備、すり合わせを行い、最終的に双方が合意できる地点に到達し株式譲渡を実行。その後、入金が確認できたときには全員で歓喜の声をあげました。非常にタフな交渉であったため、主担当として海外事業売却を完遂できたことに大きな達成感を得られました。

2022 海外事業売却交渉を担当 あらゆるリスクを減らし、事業売却を完遂

2023 再生可能エネルギービジネスへ 日本No.国内No.1のクリーンエネルギー企業の中で地域創生を推進していく2023 再生可能エネルギービジネスへ 日本No.国内No.1のクリーンエネルギー企業の中で地域創生を推進していく

2023 再生可能エネルギービジネスへ 日本No.国内No.1のクリーンエネルギー企業の中で地域創生を推進していく

現在は、世界各国で再生可能エネルギー事業を担う(株)ユーラスエナジーホールディングスにおいて、陸上・洋上風力事業実施地域における地域創生を担当しています。陸上・洋上風力発電関連プロジェクトは長期間にわたって地域との密接な関係構築が重要であり、当社はその地域への貢献を果たしていく使命を担っています。そんな中、電力事業や建設、コンサルティングなどの多様なバックグラウンドを持つプロフェッショナルなメンバーとともに、地域のニーズや資源を分析し、豊田通商グループの各事業本部とも連携しながら、地域の活気につながる事業を検討しています。現在、事業化検討段階のため詳細をお伝えすることはできませんが、豊田通商グループの強みであるモビリティなどをはじめとした、あらゆる可能性を模索している最中です。
国内No.1のクリーンエネルギー企業としての責任のもと、地域に選ばれる企業となるべく、最も地域に根ざし、人々の暮らしに貢献できるよう地域創生を進めていきたいと考えています。

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2023 再生可能エネルギービジネスへ 日本No.国内No.1のクリーンエネルギー企業の中で地域創生を推進していく2023 再生可能エネルギービジネスへ 日本No.国内No.1のクリーンエネルギー企業の中で地域創生を推進していく

最後に、このようなキャリアを振り返ってみて思うのは、女性として商社というフィールドに飛び込む中、意志を持って真摯に取り組めば、性別関係なくしっかり認めてもらい、さらなるチャンスを与えてくれるということ。キャリアの中では女性であること、ライフイベントとの両立に苦労することも多くありましたが、それ以上に良い面も多く、それは豊田通商という会社だからこそなのだと考えています。そして、女性が働くことを考えたとき、性別で分けて考える必要がないくらいの会社へ歩んでいるのが豊田通商であり、多様な人財の活躍、DE&Iを発展させていくためにも精一杯取り組み続けていきたいと思います。

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※所属部署及び内容は取材時のものです。